2010年5月8日土曜日

CdLS けいちゃん の話。

CdLSって、聞いた事ありますか?

コルネリア デ ランゲ 症候群。。のことです。
って言われても、聞き覚えのない。。というか、初めて聴く言葉。。の方が多いかもしれません。

障害の名前の一つです。(1933年にオランダの小児科女医コルネリア・デ・ランゲによって、似たような症例の2人の子どもが発表されたことから、彼女の名前を取って病名が付いたそうです。)

私が施設の職員をしていたときも、一人、CdLSの女の子が居ました。
けいちゃん。。というその子は、当時13歳。 今から、25年ほど前は、この障害を持って、生きている世界最長寿が、14歳という時代でしたから、もし、けいちゃんが、その年齢を超えて、生きたら、ギネスブックだ!。って、職員一同、かわいがっていました。 (当時は、5万人~10万人に、一人。。いるかいないか。。と言われていた、珍しい障害でも、ありました。現在でも、発症率は、よく分からないほど、少ない障害であることにかわりはないみたいですが。。)

けいちゃんは、言葉を持っていませんでしたが、表情が、めちゃくちゃ豊かな女の子でした。うれしい時、笑うと、顔がしわくちゃになって、その障害の特徴的な顔立ちが、おばあちゃんの笑顔みたいになりました。 (皮膚が、硬く、しわになりやすい傾向も見られます。-大理石様皮膚。。と、いうそうです。) 不快や、抵抗を示す時は、体をのけぞらせ、『んぐ~~!』と、不思議な音を発して、硬直して嫌がりました。

言葉をどれだけ、分別、認識していたかは、IQ判定不能だったし、計り知れませんでしたが、しゃべる私たちの眼を、覗き込んできては、じ~っと、聞き入るように、たたずむ姿も、愛らしかった。。。

17歳まで、(だったと思います。。私がカナダに来て、数年した後でした。。)生きて、彼女は、この世を旅立ちました。。。障害の特徴で、内臓や、器官の、機能不全や、障害をも持ち合わせて生まれて来るのです。。。

なんでも、2004年に、原因(責任)遺伝子というのが、突き止められたらしく、医療の発達で、今では、このCdLSで、生まれてきても、ほとんどの子供が、成人を迎えられる世の中になっているんだそうです。

社会人になり活躍することも、自立し親になることも、生まれながらに、多分99.9999%道を閉ざされている、としか、解釈しようのない、CdLS。 でも、けいちゃんと、伴に生きる時間を短い期間ながら、共有した私は、彼女の命から、やっぱり、何かを学びました。。ご家族も、暖かく、彼女を育んでいた。。その家族の姿にも、打たれました。

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学園に入ったその時から、いつも、思っていました。
この子たちは、神様から、私たちに送られた、とても大切な、メッセージを運んでくる宇宙人なんじゃないか。。って。 (って、私たち人間は、実はみんな、太陽系第3惑星に、生息する、宇宙人だけどね。。。)

学園にいた一風変わった宇宙人たち。。私は、みんな、大好きでした。 (めちゃめちゃ、苦労させられたし、己の、限界を、とことん、教えてくれた。。。彼ら、彼女らに、叩きのめされたこと、(魂のレベルで。。)数限りなくありましたが。。)

みんなが、生きる輝き、命の意味、複雑さ、重さ。。言葉にならない、言葉で、沢山話してくれました。。。。

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