2012年10月3日水曜日

それって、ほめ言葉?

本日は。。。。

昔、日本からの学生の、研修プログラムや、ホームステイプログラムを沢山コーディネートしていた頃に、学んだこと。。。いや、気付かされたこと。。のお話しです。

日本からの中学生や高校生の大型のグループに、少人数制 (8人から、10人に一人の割り合い)で、ESL の先生をアレンジしていました。

時としては、16人、18人の先生が、一つの学校の学生プログラムのために、総動員される。。ということもありました。

日本でも、最近は、学校に一人や二人は、英語が母国語の先生が赴任したりもしているようですが、さすがに、一つの学年、4~6クラスの学生の前に、16人から、18人もの、英語(ESL)の先生軍団が、並ぶ。。っていう図は、さすがに壮観で、日本サイドの教職員の皆さんも、学生さんも、高揚。。を隠し切れない。。っていう場面を何度も、目撃しました。

そんな、学生達と、カナダ人ESL教師の出会いや、短いながらも、濃い日々に寄り添っていくお仕事を始めた、最初の頃。。

よくこんな風景を見かけました。

学生が、先生に向かって。。
    『your eyes are so blue!』  - 直訳 あなたの目は、めっちゃ青い。。
    『your nose is tall』 - 直訳 あなたの鼻は高い
    『you have long leg』 - 直訳 あなたは長い足 (一本?)を持っている。

初めて、そういう種の言葉を掛けられたESLの先生達は、100% 『????? What??』 という顔をして、どう返答したら良いもんか、困っていました。

とある、先生に 『私の目が青いとか、足が長いとか言われたんだけど、どういう意味??』  と、相談されて、私ははた。。と、考えました。

どういう意味か?

私。 『それって、学生からしたら、ほめ言葉だと思うよ。』
先生。『なんで?? 目の色も、足の長さも、私の努力でも、チョイスでもないわ。』

一気に、いろんな事に私は気づき、目覚めてしまいました。

ホントだ。

これって、日本人の外国人かぶれとか、第2次世界大戦敗戦からの復興の中で見につけてきた、英語や異文化や、英語を操れる人種へのへたな憧れとか、ジェラシーとか、別の意味合いが、深いところには流れている発想から出る言葉なのかも。。と。

(鼻が低くても、足が短くても太くても、何が悪いんだ!!と、私は本気で思いますよ。) 


なぜ、日本人は、それぞれが、ふつふつと流れ伝わる親や先祖代々からのDNAの仕業の外見に、良いだの、悪いだのの評価をつけて、まかり間違うと、それを勝ち負け。。みたいに受け取ったりするんだろう。 それ以来、機会があると、学生にも、先生達にも、伝えるようにしていました。 

私。『個人の、チョイスや努力でない外見を、特に目だの、足だの、鼻だのを、大きいだの、高いだの長いだの、個別のパーツの状態だけを表して、言うことは、ほめ言葉ではありません。』

学生。 『じゃあ、なんて言ったら良いんですか?』

私。 (心の声。 - やっぱりそう来るか。自分で考えろ。なんでも、かんでも、言い回しまで教えてもらえると思うなよ。)と、思いつつも、
    『I like your blue eyes, it's so attractive』 あなたの青い目が魅力的で、私は好き。。とか
    『You looks so beautiful』 あなたは、とても美しい。 

とか、パーツではなくて、全体像を、そして短絡的良し悪し評価じゃなくて、あなたの個人的な好みを伝えたら?

と、助言するようにして来ました。

そうそう、一度、とある男子学生が、『先生の胸が大きい。』と、発してしまったために、『セクシャルハラスメントだ』と、その講習をとある先生に、辞退されてしまったこともありました。 

学生には厳重注意を先生から入れてもらったのですが、その後、その学生が荒れていました。

思うに、頭ごなしに、叱られて終わっていたのかもしれません。 ちゃんと、言葉の意味合いや、背景と、心底向かいあう機会が与えられることはなく、さらに、反省が、内面より促され、未来に前向きに向かえる状態まで、引っ張ってもらえる教育的指導はなされていなかったようで、それも、とても悲しい出来事でした。

(めっちゃ残念な、同時に衝撃的な出来事でした。 なぜなら、個人的には、とっても明るくて、暖かい、良い先生だったんです。。。) 


英語を学びたい、英語を本気で使ってみたい人に助言です。

日本語を直訳すると、ろくなことがありません。 その日本語の本質の意味合いを、何を伝えたいのかを、まず自分が自分で理解して、伝えたいことの『意味』を伝えられる言葉を探し、選び、口にすることです。

あと、カタカナは、日本語ですからね。。お忘れなく。英語の人には一切通じません。

マクドナルドも、クリスマスも、トランペットも、クレジットカードも、カタカナ発音でしゃべったら通じません。

リストラも、ビュッフェも、コストコも、イケアも、デモ。。。 も、英語の人には、通じませんので、ご注意を。


2 件のコメント:

JF さんのコメント...

もしかしてその日本のグループとは??と反応してしまっていますが、そもそも日本人て日本人同志の容姿を褒める事はほとんどないですよね?だからヘンテコになるのかな?私が今年hiringした先生は、 you have big EYE! と言われ苦笑いしていました。

英語に浸かれば浸かるほど、表現の難しさと単語と言い回しのチョイスに悩みます。上手く言えないのですが、英語は英語で考えないとダメですよね。

小粒 (こつぶ) さんのコメント...

本当に思い出すと色々あったのよーー。あの頃。。のグループ。ESL先生サイドの契約、指導内容の調整、いい加減なカナダ人的、(おおらかとも言う。)と、きっちり型はめされている日本の学校サイドのやり口との調整、すり合わせ。。。じったばったしておりました。

英語ね。。そう言えば昔は脳内で、日本語を翻訳意訳しつつ、しゃべってたけど、最近は、英語の人との、英語トピックのおしゃべりの時は、日本語、そんなには浮かんでこなくなったかも。日本の事を、しゃべる時、はたまた、英語でなん表現するか、迷ったりしている瞬間には、今でも、日本語が、浮かぶので、翻訳する時間、何分の一秒。。かの、タイムラグができるな。