2013年2月13日水曜日

苗字と魂のお話。


今週は、150人級の、カナダのFirst Nation (先住民族 - 最近は、Native とか、Aboriginie とかではなく、<もちろんIndian とは言いません。というより、言ってはいけない。>
Indigenous って呼ぶように、変化中。)の、学生のプログラムのお手伝いをしています。

14歳から、18歳の4つの、First Nations の学校からの学生の共同プログラムで、FNSSP (First Nation Student Success Program)と呼ばれているセッションです。

カナダ政府が、そのサポートと、推奨をしているプログラムのひとつのようです。

彼らの読み書き、数学、そして、カルチャースタディーや、リーダーシップ力の育成に力を入れているプログラムで、あとは、School Retention と言って、学生が、幼稚園から、G12 高校卒業まで、キチンと、学校に行き続けること、学びが大切だということを、気づかせるためのプログラムだそうです。

日曜日の夕刻、4つのNations (部族)の、リーダーさん軍団が、(指導者、学生リーダー)到着。

そして、翌月曜日午後に、メインの学生さん120名ほどがやってきました。。。

引率の方の一人に聞いたところ、部族が違うと、言葉がみな違うそうで、生まれついた部族の言葉をまず覚え、学校に通うようになると、英語を覚える。。

ってわけで、学生たちは、(先生も)英語が普通に、カナダ人並みに、上手です。 

びっくりしたのは、先発隊には、学生リーダーって子らが、各学校から、3~4名混ざっていたんだけど、この子らが、とっても素直なのに、しっかりしていた。

昔、日本からの学生の教育プログラムたくさんやってたけど、学生は、先生の言うことも、指示も、大して聞いてないし、先生たちも、引率。。っていうより、自分たちで、自分たちをVIP化、してしまっていて、旅行会社の付き添い添乗員が、はれものにさわるように、先生たちを甘やかしてしまっている。。ってケースが、多々。。(いや、教員が、学生の目線にも立ち、学生が、指導者を敬っている、素晴らしいグループももちろん、ありましたけど。。)だったんだけど。。。

今回のこの子たちは、ちょっと印象が違う。

先生、年長者の話はもちろん、ブリーフィングにお呼ばれして参加した、私のセンターの歴史や紹介の話、ここが、どんな場所で、どんな人たちが滞在しているか、はたまた、滞在中の注意事項、その他の話を、学生リーダーの子らは、食い入るように聞いてくれた。

(その後、一人の先生に、『プレゼンテーション、上手だね。。』って、ほめてもらっちゃったりもして。) 

そして、プログラムのオーガナイザーの主任さんが、静かな声で、キチンと、学生に、教育的指導たる、声かけ、マナーに関してのしつけに関わる説明を、意外や意外、しっかりしている。そして、各学校からの、学生リーダーの、顔も名前も、素性も、ちゃんと知っている。

関心。関心。

Elder (先輩、年配者)と呼ばれる人のことは、キチンと立てている。
話も、静かに、向き合って聴く。

後からダイニングルームのスーパーバイザーに、聞いた話だけど、ダイニングルームに着席したあと、Elderが、静かに、低い声で、一言、『帽子』と、発しただけで、その12人がけのテーブルに着席していた、学生たちが、さっと、一斉に帽子を脱いで、椅子の下に、すっと、しまったんだそうだ。

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それはそうと、カナダ人や、日本人のグループと違って、際立って特徴的なのが、彼らの苗字。

家族、親族が部族を構成している割合が、めっぽう高いので、ひとつの学校からの、参加者は、8割がたが、苗字が、Alexisだ。 

あとは、まさに、彼ららしいというか、First Nation ならでは。。と深く感じる、苗字の行列が、ルーミングリストに並ぶ。

Redbear、Gopher、Yellowdirt、Bluebird、Goodrunning、Bird、Daychief、Strawberry、Kootenay、McMahon、Hunter、Foureyes。。。。そして、おんなじ苗字が何人も居る。

初めて見たし、面白い(っていうか、かなり不可解??。。)。。と思ったのは、Frencheater、と、Poorman。。。

今までに、あまり、関わったことのない、出会ったことのない、苗字を持つ軍団との新たなる出会い、関わり合い。。。。の真っ最中なりぃ。。の今週です。

私だったら、旧姓木下(Undertree)で、今、大多和(Bigmanypeace)とかに、なるのかなぁ。

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個人的にも、それぞれの学校からの引率の先生、校長、オーガナイザー、長老、、の方々と、かなり、おしゃべりをするチャンスが、今回はあって、彼らとの会話から、とても、先祖や、歴史や家族を大切にしているエネルギーを感じた。 そして、学生の未来を思って、育てようとしている『気』も感じられた。

時間の感覚にルーズで、すべてに、アバウトで、しまりがない。。。って思い込んでしまっていた、彼らに対しての、自分の認識を、上書きできたような、出会い。。でも、ありました。(もちろん、のんびりしすぎてて、つめが甘い。。。ってところは、あちらこちらに出まくり。。でも、あったんだけど。。。) 

これからの未来のカナダに必要な人材や、逸材が、たぶん、彼らの中からも、数々。。と、今後、育ってくる(のかも。。)。。。そんなような、息吹すら、感じました。(褒めすぎ??)


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自分たちの先祖の時代には、たくさんの、Suffering (苦難、苦痛)があった。でも、今のわれわれは、それを乗り越えて、未来に明るく、自分たちの、Spirit を、Build していく。

『経験と、学び、そして、先祖へ畏敬の思いが、魂を構築していくんだ。』

 
素晴らしい言葉を聴きました。

 
 

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