急に、昔の『とあること』を思い出した。 (忘れないうちに、一度は記事にしよ~。)
それは、大学4年のある日の出来事。。。
私は、大学 (ばりばりの、女子大!?)の福祉科で、勉強していて、そこに、講師で来ていらした先生に、ほれ込んでしまい、神奈川県のとある、精神薄弱児、者、リハビリテーションセンターで、働くことを希望した。。一度、昔の記事に、試験は、実習で、最後に、『あなたは、やっていく自信があるか』と、『覚悟』を問われた話を書いた事がありました。
http://kotubunohanashi.blogspot.com/2009/11/blog-post_13.html
実は、就職試験のもう一つの実習が、駅のKioskでの、店員実習でした。というのも、この学園が、鉄道弘済会運営事業の一つで、当時(は、まだ”国鉄”時代)、駅のKioskでの売り上げが、その運営資金の一部に回っていたため、その現場を知る。。。ためのものでした。
今は、すっかり様変わりした、横浜駅西口コンコース。。。にあった、鉄道弘済会のKioskで、販売員をしたのです。。。たった、二週間程度の実習だったと思うけど、生涯忘れられない、『事』が起きました。
その思い出話を書きます。。(なぜか、今日、ふとそのことを思い出したので。。。。)
その時代、横浜駅の西口コンコースは、夜になり、人通りが少なくなると、どこからともなく、ホームレスの人々が集まってきて、ダンボールを掛けて夜を明かす。。。って光景が、夜な夜な繰り返されていました。。ある夜、一人のホームレスのおじいさんが、『ワンカップ大関!』って、私のいたKioskに、登場しました。ちゃんと小銭を持っていたので、売りました。 しばらくしたら、また、『ワンカップ大関!』って、お代わりを買いに来ました。 お客さんだし、ちゃんとお金も払ってくれるので、2個目を売りました。。。。。
そしたら、またしばらく後に、同じおじいさんが、『ひく~ッ!』って、しながら、どす赤黒~い顔して、登場し、『もう一個。ねえちゃん、もう一個だよ。』って(すでに、私の顔を覚えていて)やって来ました。。。。
ふと、私の口は、何か考えていたわけでもないのに、とっさに言っていました。 『もう、酔っ払ってるでしょ。。。。体に悪いから、これ以上は、一個も売りません!』と、かなりきっぱり!!。。。ちょっと自分でも驚いた。お客さんであるには代わらず。。。お金持ってきてて、”ただで飲ませろ”って言っているわけでもないのに。。。
ちょっと、押し問答になった記憶。。でも、なぜか、私の言葉を受け止めて、そのおじいさんは、去っていきました。。
そしたら、その翌日のこと。。。。そのおじいさんが、私に、『ミスタードーナツ』の、ミニドーナツが一杯入った、箱を、持ってきた。。。『ねえちゃん。おれの体の事を心配した言葉を掛けてくれて、ありがとう。。。』って。
全身、何日お風呂に入っていないのか分からないくらい、汚れきった服装と、手。そして、顔。顔と手の、しわや、指紋、全ての、線も筋目も、真っ黒。。。ごつごつのきったない手で、買ったばかりの、綺麗な箱を持ってきた。。。。
『え~。。こんなのもらっていいんだろうか。。。』と思いつつ、どぎまぎ。。してたら、『心配すんな。俺の金で、買ってきた。。』 そして笑顔で、『はい。』って、私に渡して、嬉しそうに去っていった。。。。。。
今 思い返しても、もしかしたら、あのミニドーナツが、今世紀一番、胸に差し迫る味。。のドーナツたち。。だったかもしれません。。。。
もう、27年くらい前の話。(げ。そんな前に、もう大学4年かよぉぉ。)。。。。。それっきり、そのおじいさんを見かけることはありませんでした。
多分、あの当時、(って、歴史的にも)お嬢様学校で名高かった?(お金持ちや、良家のお嬢様たち、い~~~~っぱいいたっけ。。。) 女子大の、現役学生で、ホームレスのおじいちゃんに、ドーナツプレゼントされたことのある人って、多分、探しても、見つからないだろうなぁ。。。。と思う私。
あの時の あのおじいさんは、今は、天国で、笑っているだろうか。。。
4 件のコメント:
素敵なお話ですね。
心がほっと温まりました♡
昔のお話、書いてくださって、ありがとうございます。
コメント、ありがとうございます。。ふと。。思い出すときの、『ふと』っていう瞬間は、なんの力で、起こるんでしょうね。。これも、人の意識の不思議。。。
ううむ、いい話だねぇ。
理由はないんだろうけど、人ってなんでもできるんだねぇ。うむうむ。。。
この間、友人にもコメントされて気がついた。その時代に、そのおじさんが、ほぼ女の子しか、店内にいなかったようなドーナツさんに、入った。。。ということ事態が、とても勇気のいることだったんじゃないの!?って。。きっと、勇気と思いやりが、人の背中を押すんだねぇ。。。
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