またまた、昔の精神薄弱の子供達と、一緒に暮らしていた施設での時間の中での、体験談を、ちょっと書きます。 (あ、うそついちゃいけないですね。たぶん、ちょっとじゃ終わりません。。)
私が、同じ時を過ごしていた子供達は、100%、IQ判定不能の子供たちでした。 一般に健常者が思うところの、言葉での、コミュニケーションは、ほぼ、不可能。 言語指示すら入らない子供も、沢山いました。私たちが、『普通』と、認識する日常生活の中では、見かけることすらないような、重い障害を持っている子どもが、ほとんど全てでした。
一般的には、親御さんが、特に、お母さんが、祝福の中に生まれてきた子供が、遅くても、2-3年の間には、『あれ、なんか、この子は普通の成長をしていないかも知れない。。』と、まず、初めに気がつく人なんです。
ほとんどの、保護者の方が、その自分の気づきを、”否定”してくれる、お医者さんを、探して、病院めぐりを、何年もしてしまう。。というケースが多いと聞きました。 でも、いくつの病院を回っても、どこへ行っても、帰ってくる答えが、どこでも、同じ、精神遅滞だったり、自閉症だったり、その他の、遺伝子障害であったり。。。社会がその子に与える、もう一つの肩書きを、受け入れられるようになるまでに、一般人の想像をはるかに超える、精神的なる、嵐の大海原を、旅しています。
私が勤務していた学園の指導課長の先生は、『この世間が、なんという肩書きを与えようと、その子を、そのまま受け入れようと、親御さんが、覚悟するまでの、時間が、短かければ、短いほど、良いんだけど。。。。』と、いつもおっしゃっていた。つまり、覚悟を決めれば、その後に、次の、ステップとして、じゃあ、今の、この子に、何が出来るか、どんな訓練があるのか。。そして、この子の人生が、本人と、家族、周囲の人や社会に、伝えようとしているメッセージは何かに向き合う。。という一つも、二つも、踏み込んだ働きかけと、生き方が、おのずと、動きはじめる。。
親御さんの、発想と、覚悟が、彼らの人生を決定する部分も大きく、現実を否定する暮らしを、一分一秒でも、早く卒業できるかが鍵になる。。という意味なのだ。
*****************
今がどうあれ、そのままを受け入れること。。多くの人に、簡単なことじゃない。 でも、たくさんの、親御さんが、そのステージを乗り越えていて、笑顔で、子供達の、目には、とても、見えにくい(ほんとうに、すこしづつなので。。)成長を見守り、支え、応援していました。
私は、この学園では、3年しか働いていませんでしたが、その3年目に、子供と親御さんと、一泊お泊りのプログラムに出かけたことがあります。
子供達と、自転車公園で遊び、食事、お風呂。。寝かしつけ。。が終わった後、部屋に集まって、親御さんと、話す機会がありました。
沢山の話をしましたが、20年以上たっても、心に刺さって消えない言葉があります。
『先生、(私、そのとき、先生と呼ばれていた。)今の日本では、この子を置いて、先に死ぬことはできないよ。。元気に暮らして、私が死ぬ一日前に、この子には死んでほしい。』
日本人は、子供が自分より先立つことを、時に、親不孝とさえ、呼ぶ。 でも、ここのお母さん達は、一人が言ったこの言葉に、全員が、『うん。そうね。』と、それも、みんな穏やかな顔で、首を立てにふった。
たとえ、一時はプロと、呼ばれても、やめてしまえば、責任と、かれらの命との関わりさえなくなる、『職業』と、親としての、子達に関わる、一生の時間をかけての、責任の大きさの違いに、言葉を失いました。
親になる、親をする 『覚悟の種』って、のが、あの時のお母さん達の言葉が心にささり、彼女たちの表情を観た時に、私の心の大地に植わった。。瞬間でした。
そして、全ての子供達が、どんな目の色でも、髪の色でも、皮膚の色でも、健康でも、チャレンジを抱えていても、安心して、受け入れられ、はぐくまれる社会、世界の構築に、夢をはせずにはいられない瞬間でした。
2 件のコメント:
ずーっと初めから、ちゃんと、全部読んでいますが(活字を読むのは好きなもので…どこかの誰かさんと違って…)、この施設での話が私は一番好きですね。
め…いや、ここでは小粒さんでしたね、かなり貴重な(一般的には…)経験だと思いますが、きっと人生観が変わるものだったと思います。
結構興味のある話(教育的にですよ?)だし、接し方に納得する部分もあり…。この接し方って、きっとみんなにあてはまるんですよね、それが子供であろうと大人であろうと。
あんまりコメント残すほうじゃありませんが、ちゃ~んと読んでますからね~。
お~。初コメント、ありがとうございますぅ。おしゃべりな小粒の長~~い、文章に、お付き合いいただけているのは、嬉しい限り~!!です。 何でも、いつでも、感想でも、ちょっかいでも、コメントしてくださいませ~。どっかのだれかさん(!?)は、読みきれてないのかなぁ?????? 施設での、体験談は、それこそ未曾有にあるので、ちょこちょこ、書き溜めて行きますです。あんなに、濃い3年は人生でも、あの時だけだし。。。文字に残す事で、自分なりに、また、集大成できそうだし。。
これからも、よろしくお願いします。
コメントを投稿